園で人気の遊具“プレイバルーン”って知ってますか?


みなさんはじめまして!P_TREE編集部のふじもりです。普段はこどもの楽しい気持ちを大切にしたモノづくりを目指して、遊具の企画開発をしています。私自身こどもはいないのですが、街や電車でこどもを見るたびにこれから楽しいこと、面白いことをどんどん経験してほしいな~と思います。P_TREEではみんなの笑顔の中心となるような「こども×グッドデザイン」を探して発信していきたいです!


ところでみなさん、幼稚園や保育園のころは何をして遊んでいましたか?

幼稚園・保育園は家や公園よりも遊び道具が充実していますよね。それを使った新しい遊びを考えたり、お気に入りのおもちゃへ直行したりしていたのではないでしょうか。

実は園の遊具という分野は、意外な大人気商品があったり、ロングセラー商品が改良を重ねた最新版になっていたりと、知られざる「こども×グッドデザイン」の宝庫なのです。そこで一般にはあまり知られていないけれど、保育園・幼稚園で大活躍している遊具を紹介していこうと思います。


第一回目は「プレイバルーン」です。



園の運動会では花形種目のプレイバルーン。

プレイバルーンは大きくて丸い布製の遊具です。そのダイナミックな動きやきれいな模様から、多くの幼稚園や保育園で運動会の演技種目に取り入れられています。そのため運動会でやったことがあるよ!という方も多いと思います。

しかし、実際にさわって遊んだことのない人には知られていないのが現状です。

わたしは先日とある幼稚園の運動会を見るまでプレイバルーンを知らなかったのですが、その演技の華やかさや子どもたちの一体感に感動し、「自分が保育園のころにやりたかったなあ」と羨ましく思いました。


プレイバルーンは演技の中で、飛行船のように大きく膨らんだり、きれいな万華鏡になったりします。こどもたちひとりひとりが仲間と息を合わせて動くことで、丸い布にダイナミックな動きをさせるのです。

運動会では観客席から大歓声が上がっていましたが、誰よりも演技をしている本人たちがプレイバルーンを持つ手を通じて、みんなでつくりあげた夢のような動きを感じることができるのでしょう。


プレイバルーンってこんな遊具。

実際に動かす様子を見ると、変幻自在のプレイバルーンに目が離せないですし、布製の遊具なのに「バルーン」という言葉が名前についている理由にも納得できます。


まずは息を合わせて持ち上げて


せーので空気を閉じ込めると…



大きなバルーンが出現!!

ひとりひとりの動きは「上げる」「下げる」「持って歩く」など簡単ですが、みんなで息を合わせると自分たちの体よりはるかに巨大な風船をつくりあげることができるのです。

同じバルーンをもっている仲間同士の息が合えば合うほど、大きくてきれいに膨らんだバルーンになります。


こちらのプレイバルーンを手がけたのは株式会社トッケンさん。「よい子を育てるよい遊具」をスローガンとして高齢者の健康器具や特別支援教育向けの遊具制作にも取り組む歴史ある遊具メーカーです。

長年保育の現場で愛用される商品を送り出しているメーカーの商品だけあって、プレイバルーンにはこどもたちの楽しさや成長のため工夫が散りばめられていました。



プレイバルーン3つの魅力

先日の運動会の演技でこんなきれいな遊具見たことない!と感動した私ですが、プレイバルーンのことを知っていくうちに「こんな〇〇な遊具見たことない!」と強く印象に残った特徴をご紹介します。



1.色や形のバリエーションが豊富

なんと色・サイズや形状で20種類以上のバリエーションがあります。ぱっと目を引く鮮やかな単色型はチームカラーと合わせれば応援する側にも気合が入るような演技ができそうですし、


色分けがされていると演技の練習やグループ遊びのときに「そこの青い色をもつんだよ」「〇〇ちゃんは黄色担当だね」とわかりやすく声をかけてあげることができますね。


さらには優しいパステルカラーも。かわいいもの好きな子が喜びそうですね!


サイズは10人から遊べる3mから、30人で演技をする7mまで4段階で展開しているのでちょっとした遊びから、大きな行事まで幅広い場面で活躍してくれそうです。


さらには小さい子でも握りやすいヒモ付きやボール遊び用の穴あきのバルーンなどみんなで遊べる一工夫がプラスされているバルーンも充実しています!


2.収納が驚くほどコンパクト

実際に収納されているプレイバルーンを実際にもってみて、その小ささと軽さに驚きました。7mもある巨大なプレイバルーンがスクールバッグ程度の大きさに収納されています。ナイロン製の軽い生地が大部分を占めるため、重さもさほど気になりません。これなら遠足などの野外活動にも気軽に持っていくことができそうです。



小さく収納できるとは言っても、あんなに大きくて丸いものをたたむのは難しいのでは...と身構えましたが、トッケン発行の『遊具ペーパー』に上手なたたみ方が掲載されていたのでご紹介します。プレイバルーン愛用者様必見のたたみ方はこちらです!


①プレイバルーンの両側の取手をつかみ、2つに折りたたみます。


②半分に折られた状態のプレイバルーンをさらに半分に折りたたみます。


③さらに半分に折りたたみます。

※サイズの大きいバルーンの場合、ここまでは大人2人で立った状態で行ってください。


④今度は三つ折りにしていきます。

※ここからの作業は、地面や床に置いて行ってください。


⑤三つ折りにしたプレイバルーンを巻くようにたたんで収納袋に入れます。

最後に3つ折りにしてから巻くのがポイントですね!


3.初心者から上級者まで”だれでも”楽しめる

バルーンを使った基本的な動きは「上げる」「下げる」「回す」の3つだけ。これらの組み合わせで様々な動きを生み出すことができます。基本的な動きのポイントを押さえれば運動が苦手な子でもみんなと楽しむことができそうです。

こちらも『遊具ペーパー』から演技の基本動作の大事なポイントと挑戦してほしい華やかな応用種目をご紹介します。バルーン遊びは総合体育研究所の監修です。

まずは基本動作。


【握り方

親指をバルーンの下に入れて、順手で握ります。


【座り方

お尻をつけて座ると素早い動きができないので、片膝立ちの姿勢をとります。


【上げ下ろし

いろいろな種目に使う基本動作です。上げるときは、バルーンが完全に頭の上へ上がるまで手を上げます。8呼間で行う場合は1~4で上げ、5~8で下ろす動きになります。イメージとしては1で上げきり、2~4はそのまま、5で下ろしきり6~8はそのまま膨らみをキープする感じです。

握り方や座り方などは遊ぶ前に一度全員で確認するといいですね!

上げ下ろしで山をつくるときは「1,2,3でバンザイするよー」、②でしゃがむときは「地面にフタをしてみよう!」などこどもたちとばっちり息を合わせる掛け声も大事なのだとか。

お次は私が挑戦してほしい応用種目をご紹介します。



応用種目1「かくれんぼ」


①バルーンを引っぱりながら持ち上げる。


②素早く中に入り、バルーンの端に座り、おしりと両手で押さえる。


③そのまま空気を逃さないようにして形を保つ。


④素早く外に出てバルーンを持ち、しゃがんだまま引っぱる。

大きく作ったバルーンの中に入ることができるなんて夢のよう。中から見上げるプレイバルーンはどのように見えるのでしょうか。バルーン内の暑さに気をつけて挑戦してみましょう。



応用種目2「メリーゴーラウンド」


①バルーンを持ち上げたとき、先生が中にはいってバンザイで持つ。


②バルーンを立ったまま下ろし、進行方向を向く。



③バルーンを引っぱりながら歩く。


④手を持ち替えて、反対方向へ歩く。


円錐形のプレイバルーンがサーカスのテントのようでワクワクします!色分けされているバルーンを使うと模様がくるくる回ってとてもきれいです。


応用種目の他にも、バルーンの上にボールをのせて転がしたり、バルーンの「中」と「外」を使ったりなどアイデア次第で無数のレクリエーションを楽しむことができます。初めての人は基本的な動きで息を合わせることから、上級者は華麗な演技に挑戦できたりと、年齢や習熟度を問わず楽しむことが可能です。



おわりに

今回はプレイバルーンの魅力についてご紹介しました。プレイバルーンでの遊びを通して、こどもたちの握力や腕力などの体の成長はもちろんのこと、きれいだなあと思う気持ちやみんなで協力して得られる一体感や達成感など、心の成長へはたらきかける要素も多いのではないかと思いました。

プレイバルーンには、自分の小さな動きにもワクワクがふくらむように、みんなと楽しむ笑顔の輪がひろがるように、こどもたちの健やかな成長への願いがこめられていました。


株式会社トッケン
https://tokken.net/

プレイバルーン5色型
https://tokken.net/products/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%B3/

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